夫が風俗通いをしていることに気づいてから、夫を人として軽蔑してしまい、大嫌いになってしまった。
もう顔も見たくないし、一緒に生活するのも嫌。離婚も含めて考えている。
現在別居している…など。
夫を完全に拒絶してしまっている状況にいる奥さんがいらっしゃいます。
「離婚したいです」という発言をされる方も多いです。
風俗通いした夫を人間として軽蔑してしまう、離婚したいと思うとき
ちなみに、完全に離婚を決意している方は、私のようなカウンセラーではなく、弁護士か離婚カウンセラーか行政の窓口に相談なさっているようですので、このサイトに来てくれる方や私に相談して下さる方は
本当は離婚は避けたいけど、どうしても心が辛すぎるので、「離婚すればこの苦しみから逃げられるのではないか」と思っているのではないかな？と推察しています。
ですからもしいまあなたが、「風俗夫とは離婚でいい、もうあの人とやり直せない」と感じていたとしても、まずは
「どうしてやり直せないと感じるのか？」「特にどんな点で、もうダメだと思うのか」
を、掘り下げてみてほしいと思います。
発覚から時間が経っておらず極端思考では？
また、夫が風俗に行っていたことにいつ気付いたのか？といった、時期的な部分でも心の状態は変化します。
もし、夫が風俗を利用していることに最近気付いたばかりという場合であれば、あなたの心は傷ついた初期段階にいますので、極端な思考になっていることもあります。
だいたい発覚から3か月目くらいまでは、「もうあんな男無理、離婚しかない、棄ててやる、思い知らせてやる」となることがあります。
あまりにもショックで、そのショックから立ち直る方法は離婚しかないと思い込んでいる人もいます。
ですが、発覚から3か月くらい経てば、だんだん現実的な考え方が戻ってきて「離婚すると子どもはどうなる？経済はどうなる？」と、考えが変わってきます。
ですからあまりに発覚から短期間であれば、離婚などの重大な決断は、もうちょっと様子を見てからのほうがいいですし
今の、本当に辛くて夫が気持ち悪すぎるという感覚は徐々に小さくなっていきますから、その日が来ることを信じて、少し待ってみてください。
夫と向き合うのが怖いだけかも？
風俗を利用する既婚男性はいろんな方がいますが、中には、妻が真剣に夫に向き合い、風俗をやめて欲しいと伝えていれば、夫本人も反省して、夫婦でやり直そうとされる夫も多いです。
あなたのご主人が、このタイプであれば、「もう軽蔑してしまった、やり直せない」と切り捨てる前に、夫にチャンスを与えて、彼が反省してもう風俗を利用しないと約束するなら、その後の反応を見ながらやり直すかやり直さないか、考えてみたらいかがでしょうか。
「軽蔑したからもうやり直せない！」と切り捨てるような発言をしている妻のなかには、夫に向き合うのが怖くて、（拒絶されるのが怖くて）夫に何も言えていない人もいます。
風俗をやめて欲しい、もう行かないと約束して欲しい。
でも、夫が自分の気持ちを理解して受け入れてくれるかわからない。
だから、「もういい！やり直せないに違いないから！」とあきらめているわけですね。。。
お気持ちはわかりますが、夫のために、というよりも、奥さんご自身のために、後から後悔しないために、少し夫と向き合う機会を作ってみてほしいところです。
本当は、夫と向き合うべきなのはわかっていらっしゃるのではないでしょうか？
とはいえ、今は本当に夫の風俗歴が気持ち悪すぎるし、人間として軽蔑してしまって、夫とやり直そうという気力が無い。そんな感じなのだと思います。
今すぐに、というわけではなくても、もう少し心が落ち着いたら、夫と向き合ってみる勇気をもってください。
奥さんご自身が自己否定しているのでは？
また、風俗を利用した夫を、なぜそこまで軽蔑するのか、どういう点が一番受け入れられないか、ぜひもう一度、ご自身の心の中にあるものをしっかり引き出してみてください。
なぜそんなに彼を軽蔑するのか？例えば……
- 見知らぬ女性であっても「誰でもいいからやりたい」という獣思考
- お金を使って、立場の弱い女性を食い物にしている卑怯者
- 性病の温床である風俗店に出入りする危機管理能力の無さ
- 年頃の娘がいるのに、その娘と同じような年齢の女性に性処理をさせる無神経さ
などなど。
心の中で溜まっている夫への怒りを、どんどん吐き出すようなイメージで、掘り下げてみてください。
実は奥さんは、風俗を利用する男性に対して、こういう思いを持つことそのものが、あまり良くないことに感じているのではありませんか？
私は男性を理解しない心の狭い女だ、とか。
性に関して青い考えしかできない幼稚な妻だ、とか。
でも、これらの気持ちは、女性であれば当たり前の感覚です。誰がなんと言おうと、本来は、女性であり、彼の妻であるあなたは、このような考えを持っていてもいいのですよ。
このように、自分で自分の考えを肯定することができると、不思議ですが、夫のこともある程度許容できるようになります。（これは心理学的に解説すると膨大な情報になるので割愛しますが…）
ざっくり言ってしまえば、あなたが夫を極端に拒絶したくなるのは、ご自分を許容できていないから、ということになります。
そのため順番としては、あなたご本人が自分を許容できるようになること。
自己肯定できるようになると、その後心境変化があり、夫を許容できるようになっていきます。
不思議ですし、理解不能だと思いますが…
そのために、聞き上手な友人に話を聞いてもらって心を整理するのもいいでしょうし、プロのカウンセラーに頼るのも良い方法だと思います。
誰かに否定されず、丁寧に聞いてもらうことで、「自分の考えが間違っていないし、そういう感情を持っていてもいいのだ」と安心することができると
夫への嫌悪感を持っていても、夫婦として過ごし続けるのも一つの選択肢だ、と感じるかもしれません。
もちろん、それでも離婚したいとか、仮面夫婦になってもいいから夫とは距離を置きたい、という結論になるかもしれません。
それならそれでもいいのですよ。ご自身が納得できる結論が出せれば、その結論があなたにとって最良の選択肢ですからね。
とはいえ、多くのご相談者さんの事例を拝聴してきて、行きつくところとしては
- 軽蔑している人とであっても、結婚生活を維持している人はいっぱいいいる
- 今は夫を軽蔑していても、これからずっとそのままとは限らない
- 奥さんの心の傷が癒えていない間は夫への嫌悪感が強いが、回復と共にその嫌悪感は薄れていく
- 夫が今後、奥さんの求める夫に変わる可能性だって十分ある
こういう感じです。
ですから今、絶望的な気持ちでいらしても、未来はどうなるかわからないといった希望だけは持っていてほしいと思います。