夫が浮気をしていることに気づくと、多くの妻は「夫はなぜ浮気をしたのだろう?」と、原因を探しますよね。
原因が分かれば、それを修正すれば解決すると思うからだと思うのです。
しかし本当に浮気の原因を見つけて改善すれば、夫は浮気をやめるものでしょうか?
そもそも本当に、夫の浮気の原因はコレですねという、明確な原因ってあるのでしょうか?
夫の浮気の原因
「なぜ、あなたの夫は浮気したのでしょうか?」と、誰かに聞かれたら、あなたは色々な回答をなさるでしょう。
- 私が子育てで手一杯で、夫をかまってあげていなかったから
- 私とは1年セックスレスでしたから
- 私が夫の両親について悪く言ったんですよ、それがすごく腹が立ったみたいで私のこと嫌いになったそうです。だから他の女性に気が移ったんだそうです
このように、浮気された奥さんは、過去の自分の夫に対する態度に問題があったから、それが原因で浮気に走った、と考えるようですね。
中には不倫恋愛の本質を掴んでいて、夫の心の弱い部分が発動しただけ!と正しく理解できてる奥さんもいますけど、そんな人は稀です。
やはり、何らかの自分の行いが悪かったから、と自分の態度に原因を求めています。
ただ本当は、妻の言動が浮気の原因となっていることは少ない。
本当の原因は夫本人の心の弱さなのに……です。
奥さんが「夫が浮気したのは自分に原因がある」と思うことにもメリットがある
一方、本当の原因は妻にはないのに、「私に原因があるんだ」と思うことにも、一応のメリットがあります。
それは一時的にではありますが、妻の心が落ち着くからです。変な話ですが。。。
なぜ自分に原因があると落ち着くかと言うと、自分に原因があるなら、それを治しさえすれば、夫の浮気は終わると感じられるからです。
私たちは、トラブルが起こってもその原因がわからないと、どうしていいか分からなくて余計不安ですよね?
ですから、夫が浮気したという大きなトラブルを前に原因がわからないと、どうしていいかが分からず途方に暮れて、無力感で心が壊れてしまうのです。
そのため浮気発覚初期に、「あの時の私の態度が原因だったんだ、だったらそれをとりあえず直すように頑張ろう!」と、自分に原因を見つけて対処する時間は大事かもしれません。
心を壊さないために、とりあえずやるべきことがわかれば、希望が見えるようになりますからね。
夫の浮気の本当の原因は妻にはない
とはいえ、夫の浮気の原因は妻ではありません。
あなたの過去の言動が原因ではないのです。
子育てに忙しくかまってあげなかった。
レスだったし、女性らしさを失っていた。
夫を男性として尊重していなかった。
家庭に居場所がないと思わせてしまった。
それらは、夫にちょっと不満を持たせる原因ではあるでしょう。
ただし、浮気の原因ではありません。
あなたがいくらこれらを直そうと努力しても、夫婦仲は改善するかもしれませんが、浮気問題は解決しません。
ですから一旦心が落ち着いてきたら、浮気の原因を自分のなかに探すことはやめてみましょう。
誰かに相談して夫の浮気の原因を聞けば、結局…
ただ、不倫発覚初期は、どうしても原因が知りたい、なぜだろうなぜだろう?と、そればかり考えてしまいますよね。
カウンセラーや探偵さんに、「どうしてあの人は浮気したんでしょう?」と泣きながら聞いている人もいると思います。
こういった相談をされると、相談を受けた側は、どうしても答えを出してあげないといけないと思ってしまいます。
そのため、「おそらく○○が原因だと思いますよ?」と、強引に推察して言うことがあるんですよね。
その時は、大抵妻に原因があるという言い方をした方が、本人も納得するし対処もしやすいので、ついつい妻の過去の言動に原因があると言ってしまう。
私が過去、自治体の離婚相談員をしていた頃の笑い話ですが……
ある先輩相談員が、相談にきた奥さんに、「なぜうちの夫は浮気したのですか?」と聞かれて、色々事情を聞きながら、「私の分析によるとあなたは夫の世話をしすぎて、重たく思われてるんじゃないですか?もう少し自由にさせなきゃ」と言っていました。
次に相談にきた奥さんに、「なぜうちの夫が浮気したのですか?」と聞かれた時には
「私の分析によると、あなたは子供中心の生活をしすぎてご主人をかまってあげませんでしたよね?ご主人は寂しくて他の女性に相手にしてもらおうと思ったんじゃないですか?もっと構ってあげなきゃ」と言っていました。
同じ質問なのに、結局は全く逆のことを提案してるわけですよね?
専門の相談員でさえ、こんな適当なことをアドバイスしているのです。
こんなアドバイスは夫婦仲が多少良くなるかもしれないけれど、浮気の問題を解決できるような助言じゃないです。
ただ、相談された方も、どうして?と原因を聞かれると、答えはこれですと出さないといけなくなり、かつそれを改善するにはこうしたらいいと提案したくなりますよね。
だからその相談の中では成り立つ会話ではあります。
とはいえ浮気問題の解決には関係のない、筋違いの会話をしているということです。
浮気の問題を解決するために誰かに相談するにしても、「原因は何でしょうか?」と聞くのは、正直不効率だし、筋違いの雑談を繰り返すだけになりやすいです。
浮気の原因と方法論を探すことから卒業しよう
「夫に浮気をやめさせる方法を、端的に教えて!」とおっしゃる方は結構いますね。
この発言も、結局は原因はコレ!いうものがあるはず。だからそれをどうしたらいいのかを、端的に教えて!ということです。
このような質問をしている状態なら、まだ原因探しでぐるぐるしている時です。
誰もが浮気発覚初期は、パニック状態ですからこうなっていて当たり前なのですが
浮気の問題に向き合っているのに、1年も2年も経っている人の場合。
そのくらい経っているのであれば、もう原因探しから卒業しないといけないです。
どうしたらいいのか?という方法論を探すことからも、卒業する時期に来ています。
奥さん本人が、次第に原因探しよりも大事なことがあることに気づき、自然と原因探しをやめる人もいます。
一方いつまでも原因探しを止められず、カウンセラー巡り、占い師巡りにハマっている人もいます。
原因を見つけて改善、で浮気は終わらない
浮気の原因を見つけて改善すれば終わる、と信じたい気持ちは分かりますが、そもそも原因はあなたにはないし、たとえ原因があってもあなただけの努力で改善しても夫の浮気問題は終わりません。
今、浮気の原因探しでぐるぐるしている人は、まずここに気づき、方向転換する勇気を持つことから始めてほしいと思います。
そして、誰か相談するにしても、原因は何かというよりも、改善するためにはどのように考えどのように動くといいのか、聞いた方がいいと思います。
どう考えどう動くといいかは、そのケースごとに全然違いますし、これが正解でこれが不正解というのもないです。
実行する妻のメンタル状態によっても、できることとできないことがありますしね。
でも原因を探るより、これからどう動くかを考えた方がずっと解決に近づいていきます。