浮気した夫との話し合いが行き詰まったとき試して欲しい気持ちの伝え方

浮気が終わった後の再構築

浮気をしたご主人と、話し合いをしたいと思うのに、どうしてもうまくいかない方は多いと思います。

 

そもそも浮気歴のある夫とその妻が、円満に話し合いなどできるはずがないので、うまくいかないのが当然と思っていた方がいいです。

 

浮気歴のある夫は、とにかく奥さんとの「話し合い」から逃げることを考え。

 

一方奥さんは、夫に話し合いをして「受け止めてもらう」ということを強く求める……

 

向いている方向が一方通行、あるいは真逆なので、難しいのは当然なのですよ。

 

とはいえ奥さんの激しい感情は、夫に対して向けられているわけですし、その気持ちを夫が受け止めない限り、夫婦修復への道も閉ざされてしまいます。

浮気夫との話し合いが行き詰ったときに試したい「伝えるだけコミュニケーション」

ということで、話し合いは難しいとはいえ、避けて通っていては修復は難しいので、話し合いが行き詰った時に試して欲しい方法を一つご紹介します。

 

それは、まずお互いの気持ちや考えを「ただ伝えるだけ、ただ知るだけ」というコミュニケーションです。

 

これはアメリカの夫婦セラピストがよく使っている手法らしく、修復において一定の効果をあげているそうです。(その種の論文が出ているのですが英語だし難しいので読めてませんが……)

 

「ただ伝えるだけ、ただ知るだけ」コミュニケーション

方法とルールは以下の通りです。

 

1)ある一定の時間、夫婦のうちの一方が、相手から邪魔されずに、一人で言いたいことを言う(話す順番はどちらからでもOK)

 

2)このとき、相手は注意を集中してしっかり聞かなければならない。途中で話を遮ったり言い訳をしたり、ふてくされたり聞かずに逃げたりしてはいけない。

 

3)この独白のあとには、話し合いは一切しない。言った内容に反論したり弁明したりしてはいけない。

 

4)次にもう一方の人が、同じ時間、自分の言い分を一方的に話す。そして聞いている側は同じく、注意を集中してしっかり聞く。途中で話を遮ったり言い訳をしたり、ふてくされたり聞かずに逃げたりしてはいけない。

 

5)同じく、この独白のあとには、話し合いは一切しない。言った内容に反論したり弁明したりしてはいけない。

 

これだけです。

 

え?と思うほど単純な方法だと思いますが……どうか試してみてください。

 

対立から並行へ自然に意識を変えられる

このコミュニケーションの狙いは、奥さんとご主人の気持ちが「対立」ではなく「並行」だということを、お互いに認識し合えるようにすることです。

 

浮気事件という大きな問題を抱えている夫婦であっても、修復したいという気持ちがお互いにあるのなら、いつまでも「浮気シタ側・浮気サレた側」という対立関係のままだとうまくいかないですよね。

 

一方、浮気シタ・サレたという事実はあったとしても、これから考えるべきは並行する(並んで進むこと)ことだと思います。

 

修復という方向へお互いが並んで進みたいと思っているなら、コミュニケーションの仕方を強引にでも「並行」にしてしまった方がいいです。

 

そのため、面と向かって議論をして納得し合うというよりは、ある方向(修復)を向いて、お互いの言い分をただ伝え、ただ聞いて、本人の中でとりあえず理解することを先にやった方がいいということです。

 

奥さんは奥さんで、夫に伝えたいことをただ言う。

 

そして夫はそれを聞き、理解する。(理解しようと努める)

 

夫は夫で、奥さんに伝えたいことをただ言う。

 

奥さんはそれを聞き、理解する。(理解しようと努める)

 

お互いの言い分に「はぁ?(怒)」とか「えぇっ(驚)」とか「マジか……(失望)」とか、いろいろ感じるところはあるでしょうが、当面それはご本人の中で理解するにとどめておきます。

 

何度かこのコミュニケーションを続けていくうちに

 

  • お互いの感情が、すっきりしてくる(聞いてもらえる前提で話せるので、本音を吐けるようになるから)
  • お互いのことが、理解できるようになってくる
  • 自分の思い込みに自然に気づく
  • いかに今まで、相手の気持ちを聞いてこなかったかということがわかる
  • 相手の望みに共感できるようになっていく
  • ケンカをする前にお互いの意思疎通ができるようになる(ケンカが減る)

 

言い分を言いきったあと、必ず守って欲しいルールは、その内容について話し合わないということです。

 

(普通のコミュニケーションと違うので、難しいと思います。)

 

「あなたの言い分はよくわかったわ……」とか「それなら私、どうしたらいいの?」など、相手の意見をのんで、改善策を考えたくなると思いますが、それもやめるのですよ。

 

どちらかがどちらかの言い分をのんで、自分が変わろうとするとか、相手を変えようとするのが従来のコミュニケーションですが

 

浮気問題が起こっているご夫婦がそれをやろうとすると、確実に「言い分を強く言える側」や「正しい側」が勝つようになります。

 

それだと結局のところ、夫婦のどちらかが言い負かされることになり、ケンカ状態になったり、「もうわかってもらえないから話し合いたくない」と、どちらかが逃げるだけになります。

 

それだと……今までと同じですよね。

 

ですからそれを避けるために、言いっぱなし、聞きっぱなしをやってみてください。

 

やってみると分かると思いますが、相手に言いたいことを言って、その内容について反論されないだけなのに「理解してもらえた」と思えるものです。

 

たとえ相手が内心、全然わかっていなくても、です。

 

不思議ですよね……。

 

提唱者の夫婦セラピスト(アメリカ人)の本に書いてあったのですが、あるご夫婦はウォーキングをしながら、上記の「言いっぱなし、聞きっぱなし」のコミュニケーションをし続けたそうです。

 

イスに座って向き合って議論するという今までのコミュニケーションではケンカばかりで埒が明かなかったので、一緒にウォーキングをするという共同作業をしながら話すことにしたのですね。

 

ちなみにウォーキングを一緒にするとなると、二人で同じ方向を向いて、同じ方向へ進んでいくわけですから、その体験そのものが「並行」な感じがしますよね?

 

さらに顔を突き合わせて話せば、どうしても反論したくなったり顔を見ているだけでイラついたりしますが……

 

歩いていれば顔を見ないで済むし、身体が動いているとなぜか感情も発散されて行く感じがして、必要以上にイラつかなくて済むんだそうです。

 

次第に、奥さんの浮気夫への怒りや失望、悲しみ、不信感、それらが「話す」ということで癒されて行き。

 

ご主人の側も、奥さんへの不満や寂しさ、浮気を許して欲しい気持ち、逃げたい気持ちなどがあるわけですが、それも正直に話したことで、ご主人の側にも心に余裕が出来てきたそうです。

 

いつも「もう離婚でいいよ!」「償え!逃がすもんか!」「オレだけのせいじゃない」「謝れ!!悔い改めよ!」みたいな言い合いになっていたご夫婦だったのが、何となく修復の方向へ自然と向かい

 

今では普通に仲良く暮らしているということです。

 

ケンカになりそうなときは、二人でまたウォーキングに出かけ、言いっぱなし・聞きっぱなしをするそうです。

 

浮気シタ側にも受け入れられやすいコミュニケーション

修復のためにはコミュニケーションは避けて通れませんが、話し合いにならない状態になっているのなら、少し工夫して、今までとは違う方法で意思疎通できるよう頑張ってみてください。

 

これは、浮気した弱みを握られている夫にとっても、比較的受け入れられやすいコミュニケーション手法ではないかな?と思います。

 

ご主人が現状、黙り込む、開き直る、逃げてばかりの状態であれば、一度試してみてください。

タイトルとURLをコピーしました