ご相談を承っていると
「夫と別れさせるために、相手の女に慰謝料請求します、いくらくらい請求すれば別れますか？」
というご質問をいただくことがあります。
不倫をやめさせるための慰謝料請求の現実
夫がなかなか女と別れない。別れたと言っているが水面下なのはわかっている。
そんなとき、奥さんは、別れさせるために女に慰謝料請求することを考えると思います。
「いくらくらい請求すれば、別れるだろう？」
これらの質問を、まずは弁護士に聞いておられる方がほとんどですね。
弁護士はそれが商売なので、「慰謝料請求しましょう！しましょう！高額請求すれば女は別れますよ」と、調子のよいことを言います。
しかし…これでうまく女がお金を払い別れてくれる、というケースもありますが、期待通りにいかないケースも本当に多いという現実があります。
よくあるのは
- 夫との関係が決定的に悪くなる
- 女が夫に助けを求め、夫が女の慰謝料を肩代わりして陰で払っていた
- 慰謝料は払ったが、しつこく水面下で会い続ける
苦労して証拠も取って弁護士を依頼して女に圧力をかけたのに、こういう結末になってしまうことは十分あり得るということです。
ただし、女への慰謝料請求が、別れるための決定打になるケースもあるので、本当に事情ごとにいろいろです。
別れさせるための慰謝料請求は、期待しすぎず、リスクを想定して、チャンスがあればやってみる、というのが実情です。
注意）基本的に女に慰謝料請求するなら、不貞の証拠物があることが前提です。
特に、修復を目指す奥さんの場合は、夫との関係が決定的に悪くなるのは避けたいと思いますので、夫との関係をしっかり考えて行わないといけません。
現実的には、こういったご相談をいただいた場合、まずは慰謝料請求うんぬんの実務的な話し合いではなく、女への怒りとか不倫をやめない夫への無力感とか、そちらにシフトしてお聞きしていくことが多いです。
そもそも慰謝料請求を決めたのであれば、相談先は弁護士になります。。。
私たちのように弁護士ではない人間がむやみに慰謝料請求に相談に乗ってしまうと、弁護士法違反になってしまいますので
慰謝料請求についいての実務的なご相談は本来はお引き受けできないものですから、あまり、慰謝料実務を詳しく話し合うことはありません。
ただ、奥さんのお気持ちをを聞いていきますと、「高額慰謝料請求すれば別れるはず！」というのは思い込みにすぎず、そんなことをしても別れないし自分が傷つくだけかも…と、多くの方がお気づきになるのですね。。。
そこからは、まだ夫に対してやれることがあるのではないか？と、一緒に考えていきます。
女に慰謝料請求するのは夫と女が別れてからでも間に合いますからね。（時効はありますが）
慰謝料請求してお金が欲しい訳ではない方がほとんどですので
「別れさせるには今後何をすべきか」「現実的に、何が一番効果的なのか」
を考えます。
もちろん、ここからは奥さんができることでないと意味がありません。
私から「夫にこれをしなさい、女にあれをしなさい」など強制指示することはほとんどないです。
というのも、私がいくらこうしろああしろと言っても奥さん本人が「できそうだ」と思えるものでないと、結局やれないまま終わってしまいますからね……
ただし、「こういう方法はどうですか？」などの、ご提案をすることは結構あります。
いくつかのご提案をしてみて、その中で奥さんができそうなことがあれば、その方法について詳しく掘り下げて考えていくという手法をとっています。